ピロリ菌について ~どうやって感染するの?~ 2018年5月25日 ピロリ菌 1983年にオーストラリアのWarrenとMarshallが、ヒトの胃からピロリ菌を培養することに成功しました。 ではなぜ、強酸の胃のなかで生息することができるのでしょうか? ピロリ菌はウレアーゼという酵素により、胃の粘液中の尿素からアンモニアを生じ、周囲の胃酸を中和して、胃内で生存しています。同時に、このアンモニアが消化管粘膜障害と関連しているのです Q2.ピロリ菌はどうやって感染... 続きを読む
ピロリ菌について ~どうやって検査するの?〜 2018年5月27日 ピロリ菌 ピロリ菌の検査は大きく分けると内視鏡検査を要するものと要さないものに分かれます。 内視鏡検査を要さないものとしては、尿素呼気試験や採血、採尿でピロリ抗体を調べる検査、便中のピロリ抗原を調べる検査があります。 胃がん検診やドックでは採血の項目の中にピロリ抗体が含まれていることが多いです。 どの検査でも感染診断は可能ですが、特に尿素呼気試験は検査時間は30分程度で呼気を調べるだけなので侵襲もなく... 続きを読む
ピロリ菌について ~どうやって除菌するの?~ 2018年5月30日 ピロリ菌 1次除菌 制酸剤1種類と抗生剤2種類(アモキシシリンとクラリスロマイシン)の計3種類のくすりを朝と夕の1日2回1週間続けて内服します。80-90%の患者さんは除菌できますが、除菌できなかった場合には2次除菌をおこないます。 2次除菌 2次除菌では抗生剤のクラリスロマイシンをメトロニダゾールに変更しておこないます。これで90%の患者さんは除菌できます。 除菌の判定はいず... 続きを読む
ピロリ菌について ~はじめに~ 2018年5月23日 ピロリ菌 ヘリコバクター・ピロリ Helicobacter pylori(ピロリ菌)は、人の胃粘膜に生息し、慢性的な炎症を及ぼし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんなど人体に悪影響を及ぼす細菌です。現在の保険診療では、上記の胃潰瘍、十二指腸潰瘍のほか、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃がんに対する内視鏡治療後胃、ピロリ菌感染性胃炎(内視鏡検査による確定が必要)に除菌が認められています。日本では年... 続きを読む