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2023.11.20 帯状疱疹ワクチンについて
帯状疱疹の特徴
帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルス(水痘帯状疱疹ウイルス:VZV)で起こる皮膚の病気です。ウイルスの初感染後、免疫力の低下により神経節に潜伏感染しているウイルスが再活動することにより発症します。
体の左右どちらかの神経に沿って、痛みを伴う赤い発疹と水ぶくれが多数集まって帯状に生じることが特徴的です。
80歳までに3人に1人が帯状疱疹を経験すると推定されています。
通常、皮膚の症状より先に痛みが生じます。その後、ピリピリと刺すような痛みとなり、夜も眠れないほど激しい場合があります。
皮膚症状が治ると痛みも消えますが、その後も痛みが続くことがあり、これは「帯状疱疹後神経痛[PHN(ピーエイチエヌ)]」と呼ばれ、最も頻度の高い合併症として10-50%で生じるとされています。
帯状疱疹ワクチン
現在、50歳以上の方に対して帯状疱疹を予防するワクチンはシングリックス®️と弱毒生水痘ワクチンの2種類あります。
アメリカではシングリックス®️が第一選択となっています。
両者の違いは以下の通りです。
シングリックス®:
・不活化ワクチン
・50歳以上で97%の予防効果があり、10年後も80%を超える長期予防効果
・副反応として、注射部位の痛みや腫れ、全身的な倦怠感、頭痛、筋肉痛、悪寒、発熱などがあり、弱毒生水痘ワクチンよりも副作用は多め。
・弱毒生水痘ワクチンより高価(22,000円×2回)
・2回接種が必要
水痘ワクチン:
・生ワクチン
・60歳以上で50%の効果
・副反応として、注射部位の痛みや腫れや水痘症状が出ることが多いが副作用は少なめ
・妊娠が明らかな方や免疫抑制患者など、接種できない方がいる
・値段がシングリックス®よりも安価(1回接種で7,000円)
・1回接種
シングリックス®️ | 水痘ワクチン | |
ワクチンの種類 | 不活化ワクチン | 生ワクチン |
---|---|---|
接種回数 | 2回(2ヶ月空けて) | 1回 |
予防効果 | 50歳以上で97% | 50−60% |
予防効果の持続時間 | 10年 | 5年程度 |
副反応 | 接種部位の痛み、だるさ、
筋肉痛など |
接種部位の痛み、腫れ、
発赤など |
料金 | 22,000円×2回 | 7,000円 |
ポイント | 予防効果が高い
持続時間が長い 免疫が低下している方でも 接種できる 水痘ワクチンより高価 |
予防効果が劣る 持続時間が短い 免疫が低下している方は 使用できない シングリックス®️より安価
|
よくある質問
Q.帯状疱疹は、他のひとに感染しますか?
A.周囲の人に感染させて帯状疱疹を発症させることはありません。しかし、ウイルスに対する免疫を保有していない人には感染する可能性があり、水ぼうそうを発症します。
Q.帯状疱疹に2回なることはありますか?
A.かかった人のうち数%は再発するといわれています。
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