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2019.7.12 風疹追加的対策事業(第5期定期接種)と横浜市風しん対策事業
風疹(rubella)は、発熱、発疹、リンパ節の腫れを特徴とするウイルス性の発疹症です。症状は軽いものから重い合併症を伴うものまでさまざまで、臨床症状だけで風疹と診断することは難しいとされています。特に、妊娠初期の女性が風疹ウイルスに感染すると、胎児が先天性風疹症候群(CRS)を発症するリスクがあります。CRSの主な症状には、先天性心疾患、難聴、白内障、色素性網膜症などがあります。妊娠中に風疹の免疫がないことが判明しても、ワクチン接種はできません。そのため、妊娠を計画している女性やそのパートナーを含むすべての人が、事前にワクチンを接種し、風疹の流行を抑制することが重要です。
現在、風疹の予防対策として、以下の2つの事業が実施されています。
風疹追加的対策事業(第5期定期接種)
対象者:1962年(昭和37年)4月2日から1979年(昭和54年)4月1日までに生まれた男性。
実施期間:令和元年6月下旬から令和7年3月31日まで。ただし、予防接種を含めて令和7年2月末までに完了できるよう、計画的な受診をおすすめします。令和7年3月1日からは実施医療機関が縮小される予定のため、かかりつけ医療機関での受診が難しくなる可能性があります。また、抗体検査の結果が出るまでに数日から数週間かかる場合があるため、早めの受診を推奨します。
内容:クーポン券が送付され、抗体検査を受け、抗体が十分でない場合は麻しん風しん混合(MR)ワクチンの予防接種を行います。
費用:無料。
受診方法:クーポン券、抗体検査受診票、本人確認書類を持参の上、全国の協力医療機関で受診できます。詳細は横浜市の公式サイトをご確認ください。 [横浜市公式サイト]
横浜市風しん対策事業
対象者:以下の条件を満たす19歳以上の横浜市民で、過去に本事業を利用したことがない方。
妊娠を希望している女性(妊娠中は接種不可)。
妊娠を希望している女性のパートナー。
妊婦のパートナー。
※麻しん風しん混合(MR)ワクチンまたは風しん単独ワクチンの接種歴が2回以上ある方は対象外です。
内容:麻しん風しん(MR)ワクチンの接種(1回3,300円(税込))および風しん抗体検査(無料)を実施しています。
両方の制度を利用できる場合、特に優先順位はありませんが、風疹追加的対策事業(第5期定期接種)の方が補助が手厚く、予防接種費用が無料のため、こちらの利用を検討されると良いでしょう。
当院は、風しん抗体検査・風しん第5期定期接種の受託医療機関です。抗体検査は予約なしで即日対応可能ですが、麻しん風しん(MR)ワクチンの接種には在庫確認が必要ですので、事前に受付までお問い合わせください。
風疹の予防は、個人の健康だけでなく、社会全体の公衆衛生の向上にも寄与します。対象となる方は、ぜひ積極的に検査・接種をご検討ください。
詳しくは横浜市ホームページをご参照ください。